リリースノート¶
- CHANGE
後方互換性のない変更
- UPDATE
後方互換性がある変更
- ADD
後方互換性がある追加
- FIX
バグ修正
2024.2.0¶
メジャーアップデート
- リリース:
2024 年 12 月 18 日
重要
Sora 2024.1.x から 2024.2.x への移行については 2024.1.x から 2024.2.x への移行 をご確認ください。
ハイライト¶
録画アーカイブファイルの MP4 形式による出力に対応しました
録画アーカイブファイルの H.265 コーデックによる出力に対応しました
リアルタイムメッセージング機能で、メッセージのヘッダーに送信元の connection_id を付与する機能を追加しました
実験的機能として、転送フィルター機能で複数のフィルターを設定できる「マルチ転送フィルター機能」を追加しました
実験的機能として、 session.created の払い出しに、セッションの同時接続数を制限する trial_max_connections を追加しました
指定したコネクションにキーフレームを要求する RequestKeyFrame API を追加しました
正式版¶
今回のリリースで以下の機能が実験的機能から正式版になりました。
破壊的変更¶
既存のセッションの同時接続数が
0
の際に、このセッションと異なるmultistream
またはspotlight
設定の新規接続が来た場合、エラーになるように変更しましたクライアントに通知されるエラーメッセージを改善しました
詳細は シグナリングエラー時のエラーメッセージの改善 をご確認ください
転送フィルターの認証成功時の払い出しエラーが発生した場合、接続が失敗するようになりました
転送フィルターのセッション生成時の払い出しエラーが発生した場合、セッションが破棄されるようになりました
session_created_response_validate_warning_as_error が
false
の場合でもエラーとなりセッションを破棄します
統計情報に含まれる
total_received_intra_frame
をtotal_received_key_frame
に変更しました
廃止情報¶
JoinCluster API を廃止しました
今後は同じ機能を持つ RegisterClusterNode API をご利用ください
E2EE 機能を廃止しました
将来的に Message Layer Security (MLS) を利用した E2EE 機能を提供予定です
ウェブフックに含まれる
e2ee
項目は予約項目として常にfalse
が含まれますsora.conf
からe2ee
項目を廃止しました
sora.conf
の移行用の設定legacy_auth_webhook_log
設定を廃止しましたsora.conf
の移行用の設定legacy_event_webhook_connection_destroyed_reason
設定を廃止しました
非推奨情報¶
転送フィルターを認証成功時やセッション生成時の払い出しで指定できる
forwarding_filter
を非推奨にしましたforwarding_filter
は 2025 年 12 月リリース予定の Sora で廃止します代わりに複数の転送フィルターを指定できる
forwarding_filters
をご利用ください
シグナリング接続時に転送フィルターを指定できる signaling_forwarding_filter を非推奨にしました
signaling_forwarding_filter は 2025 年 12 月リリース予定の Sora で廃止します
代わりに複数の転送フィルターを指定できる signaling_forwarding_filters をご利用ください
session.vanished を非推奨にしました
session.vanished は 2025 年 6 月リリース予定の Sora にて廃止します
代わりに GetStatsReport API の
total_ongoing_connections
をご利用ください。値の監視については Sora Exporter の利用をお勧めします
RTP ストリーム停止/再開 API を非推奨にしました
RTP ストリーム停止/再開 API は 2025 年 12 月リリース予定の Sora にて廃止します
代わりに 転送フィルター をご利用ください
変更履歴¶
[CHANGE] 統計情報に含まれる
total_received_intra_frame
をtotal_received_key_frame
に変更しましたRequestKeyFrame API に合わせた変更になります
[CHANGE]
spotlight.focused
とspotlight.unfocused
イベントウェブフックの送信を行わない場合はログを書き込まないよう変更しました[CHANGE] ウェブフックを送信を行わない (ignore) の設定した場合でも以下のウェブフックはログを出力するように変更しました
recording.started
セッションウェブフックsession.updated
セッションウェブフックsession.vanished
セッションウェブフックconnection.failed
イベントウェブフックlegacy_signaling_error が
true
かつ ignore_connection_failed_webhook がtrue
の場合、 ログを出力しません
archive.started
イベントウェブフックrecording.started
イベントウェブフック
[CHANGE]
E2EE
機能を廃止しましたsora.conf
のe2ee
を廃止しましたウェブフックに含まれる
e2ee
は常にfalse
が含まれます
[ADD] copy_websocket_signaling_header_names で指定した WebSocket シグナリングの HTTP ヘッダーを
rtc_stats.jsonl
とconnection.jsonl
にcopy_headers
項目で出力するようにしました[ADD] 特定環境向けに TURN 利用時に 5-TUPLE を無視する設定を追加しました
この機能を利用する場合は事前にサポートまでご連絡ください
sora.conf
の ignore_turn_five_tuple をtrue
に設定することで、送られてくるパケットの 5-TUPLE を無視するようになります
[ADD]
"type": "offer"
メッセージにaudio
とvideo
関連項目を追加しましたaudio
は必ず含まれますaudio_codec_type
はオプションで、audio
がtrue
かつrole
がsendrecv
またはsendonly
の場合に含まれますaudio_bit_rate
はオプションで、audio
がtrue
かつrole
がsendrecv
またはsendonly
でaudio_bit_rate
が指定された場合に含まれますvideo
は必ず含まれますvideo_codec_type
はオプションで、video
がtrue
かつrole
がsendrecv
またはsendonly
の場合に含まれますvideo_bit_rate
はオプションで、video
がtrue
かつrole
がsendrecv
またはsendonly
の場合に含まれます
[ADD] サイマルキャスト機能の設定項目に
scaleResolutionDownTo
を追加しました{"maxHeight": 1080, "maxWidth": 1920}
のように解像度を指定することができるようになりますこの機能は Chrome/Edge 131 以降で利用できます
https://w3c.github.io/webrtc-extensions/#dom-rtcrtpencodingparameters-scaleresolutiondownto
[ADD]
connection.jsonl
にsimulcast_encodings
とsimulcast_codecs
項目を追加しましたsimulcast
のみtrue
の場合はsimulcast_encodings
を出力しますsimulcast
とsimulcast_multicodec
がtrue
の場合はsimulcast_codecs
も出力します
[FIX] Safari や Chrome Canary で H.265 の配信ができない問題を修正しました
[FIX] コネクションの切断が発生しない録画失敗のログレベルを
error
からwarning
に修正しました[FIX] 録画ファイル書き込みに失敗するとクラッシュログが出力されることがある問題を修正しました
[FIX] サイマルキャスト機能利用時に
simulcast_encodings
にactive
を未指定だと接続が失敗する問題を修正しました[FIX] H.264 の RTP ペイロードヘッダーが不正な場合、サイレントディスカードするように修正しました
sora.conf¶
[CHANGE]
sora.conf
の legacy_recording のデフォルトをtrue
からfalse
に変更しました[CHANGE]
sora.conf
の移行用の設定legacy_auth_webhook_log
設定を廃止しました[CHANGE]
sora.conf
の移行用の設定legacy_event_webhook_connection_destroyed_reason
設定を廃止しました[CHANGE]
sora.conf
の default_h264_param_profile_level_id のデフォルト値を42e01f
から42e02a
へ変更しましたChrome / Edge がデフォルト値を変更した事への追従です
[UPDATE]
sora.conf
の connection_created_wait_timeout の最小値を1 s
から0 s
へ変更しました挙動確認などで意図的にエラーを発生させられるように変更しました
[FIX] ウェブフック送信時にボディを待つ時間に webhook_response_timeout が反映されていない問題を修正しました
[FIX] ウェブフック送信時に TCP コネクションの確立を待つ時間に webhook_connect_timeout が反映されていない問題を修正しました
API¶
[UPDATE] ListConnections API の戻り値に
node_name
を追加しました[UPDATE] ListChannelConnections API の戻り値に
node_name
を追加しました[UPDATE] GetStatsAllConnections API の戻り値に
session_id
を追加しました[UPDATE] GetStatsConnection API の戻り値に
session_id
を追加しました[UPDATE] GetStatsClient API の戻り値に
session_id
を追加しました[ADD] 指定したクライアントにキーフレームを要求する RequestKeyFrame API を追加しました
レガシーストリーム では利用できません
[FIX] GetStatsReport API のウェブフック統計情報はウェブフックを送信したときのみカウントされるように修正しました
[FIX] GetStatsReport API のウェブフック統計情報が正しくカウントされない問題を修正しました
total_ignored_session_webhook
が実際よりも少なくカウントされていた問題を修正しましたaudio-streaming.started と audio-streaming.stopped のウェブフック統計情報が
total_ignored_XXX_webhook
とtotal_successful_XXX_webhook
の両方がカウントされていた問題を修正しました
セッション単位での同時接続数制限機能¶
これは実験的機能です
認証ウェブフックでの接続制限はウェブフックが並列で送信されるため、厳密な同時接続制限ができませんでした。 この機能ではセッション単位での同時接続数を制限することで、厳密に同時接続制限ができるようになります。
この機能を利用することで認証に成功した場合でも、セッションに接続できない場合があります。
その場合は、クライアントには SERVICE-UNAVAILABLE
が通知されます。
この機能は実験的機能のトライアル中です。 将来的にロール単位やクライアント ID 単位での接続制限機能などを加えていく予定です。
正式版と明確に区別するため trial_
を prefix として付与しています。
[ADD] session.created の払い出しにセッションの同時接続数を制限する trial_max_connections を追加しました
デフォルトは未指定で制限がない状態です
指定できる範囲は 0..10000 です
trial_max_connections
が0
の場合は誰も接続することができなくなりますセッションが同時接続数制限に達した場合はクライアントに
SERVICE-UNAVAILABLE
を通知します
統計情報の追加¶
[ADD] GetStatsReport API に SRTP パケットの統計情報を追加しました
total_received_srtp
受信した SRTP パケットの合計数
total_received_srtp_byte_size
受信した SRTP パケットの合計バイト数
total_sent_srtp
送信した SRTP パケットの合計数
total_sent_srtp_byte_size
送信した SRTP パケットの合計バイト数
total_decrypted_srtp
復号した SRTP パケットの合計数
total_decrypted_srtp_byte_size
復号した SRTP パケットの合計バイト数
[ADD] GetStatsReport API に DataChannel で利用している SCTP パケットの統計情報を追加しました
total_received_sctp
DataChannel で受信した SCTP パケットの合計数
total_received_sctp_byte_size
DataChannel で受信した SCTP パケットの合計バイト数
total_sent_sctp
DataChannel で送信した SCTP パケットの合計数
total_sent_sctp_byte_size
DataChannel で送信した SCTP パケットの合計バイト数
[ADD] GetStatsReport API に無視されたウェブフックの統計情報を追加しました
total_ignored_session_webhook
無視されたセッションウェブフックの合計数
total_ignored_event_webhook
無視されたイベントウェブフックの合計数
total_ignored_stats_webhook
無視された統計ウェブフックの合計数
Sora 側からのシグナリング切断時のクライアントへの通知改善¶
[CHANGE] WebSocket シグナリング利用時にメッセージサイズが大きすぎる場合の
code
を4490
から1009
に変更しましたメッセージサイズの最大は 5 MiB です
WebSocket の仕様に合わせました
[CHANGE] WebSocket シグナリング利用時に Sora 側からのクライアントへの通知を改善しました
正常切断
code
は1000
ですreason
には切断理由が含まれますTYPE-DISCONNECT
DISCONNECTED-API
LIFETIME-EXPIRED
SESSION-DESTROYED
異常切断
異常が発生して Sora 側から切断した場合は
code
に4490
が含まれますreason
には切断理由が含まれます
[ADD]
sora.conf
に data_channel_signaling_close_message を追加しましたデフォルトは
false
ですtrue
の場合は Sora からコネクションを切断する際、 DataChannel シグナリングが有効かつ、ignore_disconnect_websocket
がtrue
な場合signaling
ラベルに"type": "close"
メッセージを送信しますfalse
の場合は今まで通り、 DataChannel を閉じます"type": "close"
メッセージにはcode
とreason
が含まれます正常切断
切断 API や期限切れで Sora 側から切断した場合は
code
に1000
が含まれますreason
には切断理由が含まれますLIFETIME-EXPIRED
SESSION-DESTROYED
DISCONNECTED-API
異常切断
異常が発生して Sora 側から切断した場合は
code
に4490
が含まれますreason
には切断理由が含まれます
[ADD]
sora.conf
に signaling_normal_close_reason を追加しましたデフォルトは
true
ですfalse
を指定した場合、正常切断時のreason
が空文字になりますfalse
を指定した場合でも異常切断時はreason
は含まれます
シグナリングエラーの改善¶
[ADD]
sora.conf
にレガシーシグナリングエラーを有効にする設定を追加しました legacy_signaling_error を追加しましたデフォルトは
false
ですこの設定は移行用で 2025 年 6 月に廃止します
この設定は 2024.1.x までの Sora との後方互換性を維持するための機能です
false
の場合はlog/connection_created_wait_timeout
にログが出力されなくなりましたfalse
の場合はlog/signaling_error.jsonl
にシグナリングエラーログが出力されるようになりましたfalse
の場合はconnection.failed
ウェブフックは 認証成功時 かつ connection.created が送信されていない場合のみ送信されるようになりましたfalse
の場合はsora.jsonl
に認証失敗ログが出力されなくなりましたfalse
の場合はsora.jsonl
にシグナリング失敗ログが出力されなくなりましたtrue
の場合は今まで通りignore_connection_failed_webhook
がtrue
の場合、event_webhook.jsonl
にシグナリングログが出力されません
[CHANGE] クライアントに通知するエラーメッセージを変更しました
クライアントへ通知するエラーがあまりにもサーバーよりのメッセージが多く、混乱を招くため整理しました
Sora の内部的なエラーは
INTERNAL-ERROR
を通知するよう変更しました以下のメッセージはクライアントへは通知されなくなりました
SIGNALING-INTERNAL-ERROR
AUTH-WEBHOOK-RESPONSE-EMPTY-BODY
AUTH-WEBHOOK-RESPONSE-UNEXPECTED-STATUS-CODE
INVALID-AUTHZ-MEDIA
WHEP-INCOMPATIBLE-UPSTREAM-TRACK
DUPLICATED-CONNECTION-ID-ERROR
INVALID-SPOTLIGHT-NUMBER
DUPLICATED-CHANNEL-ID
UNMATCH-CODEC-TYPE-ERROR
Sora が一時的に利用できない場合は
SERVICE-UNAVAILABLE
を通知するように変更しました以下のメッセージはクライアントへは通知されなくなりました
EXCEED-MAX-CONNECTIONS
BLOCK-NEW-CONNECTION
BLOCK-NEW-SESSION
INVALID-MODE
Sora でタイムアウトが発生した場合は
TIMEOUT
を通知するように変更しました以下のメッセージはクライアントへは通知されなくなりました
CONNECTION-CREATED-WAIT-TIMEOUT-ERROR
CONNECT-WAIT-TIMEOUT-ERROR
ANSWER-TIMEOUT-ERROR
PONG-TIMEOUT-ERROR
シグナリングメッセージが不正な場合は
INVALID-MESSAGE
を通知するように変更しました以下のメッセージはクライアントへは通知されなくなりました
INVALID-JSON
INVALID-SIGNALING-TYPE
INVALID-SIGNALING-PARAMS
MISSING-TYPE
BAD-FINGERPRINT
TOO-LARGE-JSON
TOO-MANY-CANDIDATE
INVALID-VIDEO-FORMAT
FAILURE-SDP-PARSE
MISSING-ICE-SDP
INVALID-VIDEO-FORMAT
INVALID-AUDIO-FORMAT
FAILURE-JSON-DECODE
UNEXPECTED-SIGNALING-TYPE
UNKNOWN-AUDIO-CODEC-TYPE
INVALID-AUDIO-BIT-RATE
UNKNOWN-VIDEO-CODEC-TYPE
INVALID-VIDEO-BIT-RATE
録画機能¶
[CHANGE] 録画ファイル処理の開始に失敗した場合のログレベルを
ERROR
からWARNING
に変更しました[ADD] イベントウェブフック
archive.*
とsplit-archive.*
に項目を追加しましたsplit_only
指定していない場合、値は
false
になります
format
mp4
またはwebm
が含まれます
expire_time
指定していない場合は項目が含まれません
expired_at
指定していない場合は項目が含まれません
split_duration
指定していない場合は項目が含まれません
[FIX] AV1 サイマルキャスト使用時に録画が正常に行われない問題を修正しました
MP4 録画機能¶
これは実験的機能です
MP4 形式での録画ファイル出力に対応しました。
[ADD] MP4 形式での録画に対応しました
MP4 録画機能はレガシー録画機能では利用できません
OBS が提唱する Hybrid MP4 形式に対応しています
[ADD]
sora.conf
に default_recording_format を追加しましたデフォルトは
webm
ですwebm
とmp4
が指定できますMP4 録画機能はレガシー録画機能では利用できません
[ADD] StartRecording API に
format
(オプション) を追加しましたformat
にはwebm
とmp4
が指定できますformat
が未指定の場合は default_recording_format の値が利用されます映像コーデックが H.265 の場合
format
にmp4
を指定しない場合、録画が行われません
[ADD] session.created の払い出しに
recording_format
を追加しましたrecording_format
にはwebm
とmp4
が指定できますrecording_format
が未指定の場合は default_recording_format の値が利用されます映像コーデックが H.265 の場合
format
にmp4
を指定しない場合、録画が行われません
[ADD] session.updated の
recording
にformat
を追加しました"format": "webm"
または"format": "mp4"
が含まれるようになりました
[ADD] セッションウェブフック
recording.*
にdata.format
を追加しました"format": "webm"
または"format": "mp4"
が含まれるようになりました
[ADD] イベントウェブフック
archive.*
とsplit-archive.*
にdata.format
を追加しました"format": "webm"
または"format": "mp4"
が含まれるようになりました
[ADD]
sora.conf
に録画機能(セッション単位) 利用時に MP4 形式を利用した場合、クライアントへ送るキーフレーム要求 (PLI) の間隔を指定できる default_recording_mp4_pli_interval を追加しましたデフォルトは
20 s
です最小は
1 s
で、最大は240 s
ですWebM 形式ではキーフレームの間隔が最大でも 31 秒までという制約がありましたが、 MP4 形式ではこの制約がなくなりました
H.265 録画機能¶
これは実験的機能です
H.265 コーデックでの録画機能に対応しました。
[ADD] H.265 録画機能に対応しました
H.265 は
format
にmp4
が設定されている場合のみ録画ができますWebM 形式を設定した場合 H.265 の録画は行われません
H.265 録画機能はレガシー録画では利用できません
ICE コネクションステート変更のシグナリング通知¶
これは実験的機能です
ICE コネクションステートが変更した際、 同一チャネルに接続している自分を含むクライアント全員へ通知する仕組みを追加しました。
この機能を利用することで、 自分の ICE コネクションステートの変更を 同じセッションに参加している自分を含むクライアント全員 へシグナリング通知が送信されます。 また、接続時に 既にチャネルに参加しているクライアント全員の ICE コネクションステート を取得できるようになります。
他のシグナリング通知機能とは異なり、この設定は有効にした場合、 自分を含むチャネル参加者全員へ通知を行いますので注意してください。
用途としては 4 人で双方向のビデオ通話をしている際、 特定のクライアントが不安定だという事を知ったり、 1:50 の片方配信の際に配信者の通信状態を視聴者側が知ったりすることができるようになります。
通知されるタイミングは 4 種類あります。
connected から checking になった時
checking から connected になった時
checking から disconnected になった時
disconnected から checking になった時
[ADD]
sora_conf
に signaling_notify_ice_connection_state を追加しましたデフォルトは
false
ですtrue
に設定すると ICE コネクションステートが変更された際に、同一チャネルに接続しているクライアントへシグナリング通知ice-connection-state.changes
を送信しますtrue
にするとチャネル参加時のシグナリング通知connection.created
の既存参加者のdata
にice_connection_state
が含まれるようになります
[ADD] 認証成功時の払い出しに
signaling_notify_ice_connection_state
を追加しましたデフォルトは signaling_notify_ice_connection_state の値が採用されます
false
を払い出すことで自身の ICE コネクションステートの状態を他のチャネルに参加しているクライアントへシグナリング通知が送信されなくなります
[ADD] ICE コネクションステートを強制的に変更し維持する LockIceConnectionState テスト API を追加しました
転送フィルター機能¶
[CHANGE] 認証成功時の転送フィルターの払い出しがエラーになった場合、接続が失敗するように変更しました
INTERNAL-ERROR
エラーとなります
[CHANGE] セッション生成時の転送フィルターの払い出しがエラーになった場合、セッションを破棄するように変更しました
INTERNAL-ERROR
エラーとなりますsession_created_response_validate_warning_as_error が
false
の場合でもエラーとなりセッションを破棄します
マルチ転送フィルター機能¶
これは実験的機能です
マルチ転送フィルター機能は 1 チャネルや 1 コネクションに対して 1 つしか指定できなかった転送フィルターを 名前と優先度を設定し、複数の転送フィルターを指定できるようにする機能です。
[ADD] 認証成功時の払い出しに複数の転送フィルターを設定できる
forwarding_filters
を追加しました既存の
forwarding_filter
は 2025 年 12 月リリース予定の Sora にて廃止します
[ADD] セッション生成時の払い出しに複数の転送フィルターを設定できる
forwarding_filters
を追加しましたforwarding_filter
は 2025 年 12 月リリース予定の Sora にて廃止します
[ADD]
sora.conf
にシグナリング時に複数の転送フィルターを設定できるforwarding_filters
を設定できるようになる signaling_forwarding_filters を追加しましたsignaling_forwarding_filter は 2025 年 12 月リリースの Sora にて廃止します
[ADD] 転送フィルター設定時に
name
とpriority
を指定できるようになりました[ADD] 転送フィルター API ListForwardingFilters にチャネルの転送フィルターをリストで表示する
channel_forwarding_filters
を追加しました既存の
channel_forwarding_filter
は 2025 年 12 月リリース予定の Sora にて廃止します
[ADD] 転送フィルター API CreateChannelForwardingFilter と CreateConnectionForwardingFilter に
name
とpriority
を追加しました[ADD] 転送フィルター API UpdateChannelForwardingFilter と UpdateConnectionForwardingFilter に
name
とpriority
を追加しました[ADD] 転送フィルター API DeleteChannelForwardingFilter と DeleteConnectionForwardingFilter に
name
を追加しました
詳細は マルチ転送フィルター機能 をご確認ください。
OBS WHIP¶
[FIX] OBS WHIP で H.264 で一部のエンコーダーを利用した際、録画ファイルの映像が正常に記録されない問題を修正しました
[FIX] OBS WHIP で AV1 で録画できない問題を修正しました
メッセージングヘッダー機能¶
リアルタイムメッセージング機能において、
メッセージに Sora 側でヘッダーを追加する機能です。
sender_connection_id
を追加できます。
[ADD]
data_channels
にメッセージングにヘッダーを追加するheader
項目を新しく追加しましたヘッダーを付与するかどうかはメッセージを受信する側が指定します
{"label": "#spam", "direction": "recvonly", "header": [{"type": "sender_connection_id"}]
この設定を行ったクライアントは
#spam
ラベルのメッセージは常に先頭 26 バイトにsender_connection_id
が含まれるようになります
ヘッダーは Sora 側で付与します
header
はオプションですheader
には[{"type": "sender_connection_id"}]
のように指定しますtype
はsender_connection_id
のみ指定可能ですsender_connection_id
はメッセージングの送信元の connection_id です先頭 26 バイトが
sender_connection_id
になります将来的に指定できる
type
を増やして行く予定です
"type": "offer"
時のdata_channels
にheader
が含まれる場合、length
項目を追加しますlength
はsender_connection_id
の長さですlength
の単位はバイトですsender_connection_id
の場合length
は 26 固定です
音声ストリーミングヘッダー機能¶
音声ストリーミング機能において、HTTP/2 経由で送信する音声パケットに Sora 側でヘッダーを追加する機能です。
[ADD] 音声ストリーミング機能利用時に
sora.conf
に audio_streaming_header を追加しましたデフォルトは
false
ですtrue
に設定すると音声パケットに Sora がヘッダーを追加しますヘッダーのフォーマットは
[Timestamp:64 bit, SequenceNumber:64 bit, Length:32 bit]
ですtimestamp
は音声パケット送信時の UTC 時間マイクロ秒の整数ですRTP のタイムスタンプとは異なります
seq_num
は音声パケットのシーケンス番号で、 1 から始まりますRTP のシーケンス番号とは異なります
length
はヘッダーを除いた音声パケットの長さです
--- title: "音声ストリーミングヘッダーフォーマット" --- packet-beta 0-63: "Timestamp" 64-127: "SeqNum" 128-159: "Length"
プレイアウト遅延機能¶
実験的機能です
プレイアウト遅延機能の仕様を変更しました。 今までは配信側に影響する設定でしたが、今回のリリースから視聴側に影響する設定に変更しました。
この変更により視聴側毎にプレイアウト遅延を指定できるようになりました。
[ADD] sendrecv と recvonly のロールに影響するよう設定を変更しました
sendonly には影響しません
[CHANGE]
sora.conf
の default_playout_delay_min_delay は視聴側のプレイアウト遅延の最小値のデフォルトを指定するように変更しましたデフォルトは未指定です
[CHANGE]
sora.conf
の default_playout_delay_max_delay は視聴側のプレイアウト遅延の最大値のデフォルトを指定するように変更しましたデフォルトは未指定です
[CHANGE] 認証成功時の払い出し
playout_delay_min_delay
は視聴側の最小値を指定するように変更しましたplayout_delay_max_delay
も一緒に指定する必要があります
[CHANGE] 認証成功時の払い出し
playout_delay_max_delay
は視聴側の最大値を指定するように変更しましたplayout_delay_min_delay
も一緒に指定する必要があります
詳細は プレイアウト遅延機能 をご確認ください。
テスト API¶
[UPDATE] テスト API がクラスターで利用できるようになりました
[UPDATE] テスト向け API の録画失敗を意図的に起こす FailArchive API をクラスターに対応しました
[UPDATE] テスト向け API のシグナリング通知を送信する SendSignalingNotify API をクラスターに対応しました